第17戦 週末ナンパと、声かけすべきでない理由
10声かけ
3シカト
1バンゲ
外国人からのバンゲ。
一般的に外国人はナンパに対して寛容なので、外国人バンゲはズルをしたような気分になる。
まだまだ声かけのトーンが暗い。
せっかく声をかけて目が合っても、余裕のない顔つきをしてしまっては、シンプルに不審だ。
しっかりと睡眠をとり、健康な状態で、陽気な人間を演じる必要がある。
自分の中でよく思い浮かぶ、声かけをすべきでない言い訳について。
好みの女性を発見すると、いろいろな思考が頭に浮かぶ。
たとえば今日思い浮かんだのは、
「早足で歩いていて、急いでそうだな」
「よく見ると、そんなにかわいくないかも」
「なんか夜の仕事してそう」
「なんとなくだけど、無視されそう」
「人の流れが悪くて、声かけづらそう」
「あ、改札入っちゃう」
あたりだった。
書き出してみると痛感するが、これらは、
「ナンパが失敗しそうなサイン」
であって、
「声かけをすべきでない理由」
ではない。
そして、「声かけをすべきでない理由」というのは何だろうかと考えてみた。
しかしながら、彼女のいない独身男性にとって、「綺麗だと思ったから声をかける」という行為を自粛すべき理由が、まったくもって見つからない。
シカトされたらどうしよう?
どうせすぐ忘れるんだから、さっさと次に行けばいい。
周りから白い目で見られたらどうしよう?
ダサいと思われるかもしれないが、ただそれだけだ。
知り合いに見られたらどうしよう?
「綺麗だと思ったから声かけてたんですよね」と言えばいい。
ナンパした子に共通の知り合いがいたらどうしよう?
「共通の知り合いがいることですし、一回デートしましょうよ」と言えばいい。
声かけすべきでない理由というのは、もう、根本的に存在しないのだという結論に至る。
それでも、地蔵してしまう時には、頭の中で言い訳が吹き出す。
その言い訳に対して、
「いや、それは違う。関係ない。行け。」
と断言して、追い込んでくれる鬼軍曹を、自分の中に飼う。
そして日々の生活の中で、鬼軍曹を何度も登場させ、声をかけていく。
鬼軍曹がいなくなるまで。